実写版るろうに剣心を観るための歴史学習

久々にNetfilxをチェックしていたら、実写版るろうに剣心を英国のNetflixでも観れることを発見しました。Netflixは世界に展開しているストリーミングサイトですが、観れる内容は国ごとに違います。佐藤君が主演している、るろうに剣心実写版は日本では前から観れますが、英国では無理だったんです。(その代わり(?)英国サイトではジブリ作品が全作見れます。)

るろうに剣心

実写版るろうに剣心。数ある実写版の中で、数少ない成功した作品

でも、昨日発見してしまいました。5作、全部観れるんですよ!!!神は見捨てていなかった。。。←大袈裟

これは旦那も巻き込んで観るしか無い。旦那は、アクション物が好きなので、多分、気にいると思います。忍者とか好きだし。

楽しんでみてもらうためには、まず時代背景を理解してもらうことが大事!!と、言うわけで、予習のためのメモを作成していきたいと思います。

 

年表

1603年3月24日 江戸時代。徳川家康が征夷大将軍に任命されて、自身の領地である江戸(現在の東京)に幕府を樹立し、平安時代以降、700年近く続いた政局不安は終焉を迎えました。以来、諸説は有りますが、大体260年ほどの平和な時代が続きます。

1853年 幕末。主に黒船来航から戊辰戦争までを指す(1868年)

1853年 アメリカ合衆国が派遣したペリー提督率いる4隻の黒船が浦賀沖に来航し、江戸幕府に開国を迫る大統領国書をもたらし、翌年、鎖国は終了。

 

その後、世間は 攘夷派と開国派に分かれ、日本中を揺るがします。

  • 攘夷の意味は、夷狄(いてき、外国人の意)を打ち攘う(うちはらう、追い出す、やっつけるの意)という意味です。
  • 開国派とは、幕府の方針に従っていこうというものです。ただ単に、外国人を受け入れるか、追い払うかの議論だったのがいつしか、徐々に反する立場になっていきます。

攘夷には、尊王ということばがつき、開国派には佐幕という言葉が重なってきます。

この辺、色々な思想が交差して分からなくなってくるのですが、ポイントは
攘夷 VS 佐幕ではなく
尊王 = 倒幕でも無いということ。

要は幕府を倒す「倒幕思想」にしても、幕府を存続させていく「佐幕思想」にしても「尊王」ありきで、はじめは、広義での攘夷として志士たちは思想を巡らせていき、倒幕にたどり着いたわけですが、情報の早い幕府や、一部の志士たちは、攘夷の無意味さに気付いていきます。
なので、明治維新とは、攘夷 VS 開国 でも佐幕でもなく、あくまでも倒幕 VS 佐幕 の権力争いなのです。

長州、薩摩、土佐藩が3大攘夷派で、剣心は長州派の志士ですね。

 

1864年前後 剣心は京で人斬り抜刀斎として活躍。新選組の隊士との戦いもこの時期。

1868年   戊辰戦争。鳥羽街道・伏見街道において薩摩軍との戦闘が開始された(鳥羽・伏見の戦い)から始まる翌年までの一連の内戦。官軍を意味する錦の御旗が薩長軍に翻り、幕府軍が賊軍となるにおよび、淀藩や安濃津藩などの寝返りなどが相次ぎ、2日後には幕府軍の敗北が決定的となります。

この”動乱の終結”とともに、剣心は人々の前から姿を消し去ります。

1878年 明治11年。剣心の物語のスタート。場所は東京、神谷道場です。

 

るろうに剣心を語る上で欠かせない、2つの集団。

新選組

幕末の舞台であった、京都、会津藩お預かり(非正規雇用)のいわば警察隊です。幕末の京都で治安維持、反幕府活動の取り締まりにあたり、また反幕府勢力が武力蜂起をすれば、幕府方の一部隊として戦う武装集団でもありました。隊には腕利きの剣士が多く、史上最強の剣客集団ともいわれます。

新選組は刻々と編制を変え、機動力のある組織を追求しました。一番から八番までの組(小隊)があり、それぞれ隊長が率います。池田屋事件の半年前にあたる文久3年12月下旬に、新選組が会津藩に提出した編制は、以下の通りです。

局長 近藤勇 副長 山南敬助、土方歳三
副長助勤 一番 沖田総司、二番 永倉新八、三番 井上源三郎、四番 藤堂平助、五番 斎藤一、六番 原田左之助、七番 安藤早太郎、八番 松原忠司

るろうに剣心では、斎藤一は三番隊組長で知られていますが、部隊再編で隊の番号が色々と変わったようです。

 

お庭番衆

京都編で重要な存在である「江戸城お庭番衆」は実在していました。

史実によると、幕府には諜報活動の任務を負った「お庭番」という役職があり、この役職を作ったのは紀州徳川家から将軍になった「8代将軍・徳川吉宗」です。
「お庭番」という名前の由来は、表向きの仕事を「大奥の警備やお庭の番」としていたから。代々大奥の警護をするものは身分の低いものでしたが、その仕事柄、将軍に直接お目見えすることが許されていました。その利点が活かされ、「お庭番」が諜報員の隠れ蓑になったのです。
御庭番と言うと、忍者?と思いますが、この時代にはすでに忍者は衰退しており、忍者の代わりとなりうる集団という認識だったようです。物語の中ではバリバリの戦闘集団ですが、実在の御庭番はそうではなく、もっぱらの諜報員だったようです。(忍者の主な役目も戦闘ではなく諜報活動ですが。。。)
8代将軍吉宗は紀州徳川家出身の将軍であり、江戸を基点としていなかった吉宗には、江戸城に信頼できる情報源がありませんでした。その弱点を補うために、諜報員の役割を持ったお庭番衆を設置しました。どの時代でも足元を救われないように情報収集は大切ということですね。

 

最後にるろうに剣心を語る上で欠かせないアイテム。

日本刀

日本刀は、日本固有の鍛冶製法によって作られた刀類の総称であり、刀剣類は、日本では古墳時代以前から製作されていたが、一般に日本刀と呼ばれるものは、平安時代末期に出現してそれ以降主流となった反りがあり刀身の片側に刃がある刀剣のことを指します。
寸法により寸法により刀(太刀・打刀)、脇差(脇指)、短刀に分類されて、その鋭さ、美しさは世界に知られています。鎌倉時代の元寇もその日本刀の鋭さに言及し、日本征服が難しい理由の一つに日本刀の存在を挙げています。
1876年、明治9年に廃刀令が発布され大礼服着用者・軍人・警察官以外は帯刀を禁止されたことにより、日本刀は急速に衰退してしまいました。

 

以上、旦那の予習のための準備でした。これくらい教えておけば、大丈夫かな?知らなくてもストーリーは当然分かると思いますが、こだわりのある時代なので、是非、歴史背景も知っていて貰いたいのです。

調べてみて思ったのですが、ペリー来航からの日本は本当に激震していたのですね。この時代を生きていた人達は、さぞ熱い想いを持って生きたか、その反動で生活を滅茶苦茶にされ、嘆いていたか。。。いずれにしろ、大変だったんだろうなぁ。